プロ野球・MAMEO的各球団MVP2001(パ・リーグ編)


  ・全体的な総括
   相変わらず打高投低の印象が強かった今年のパ・リーグ。
   普通ならばこういう場合には投手力に勝るチームが強いはずなのだが、
   打線の爆発力を持った大阪近鉄とダイエーが上位にくる結末となった。
   この点がますます打高投低に拍車をかけていると言えるだろう。
   連勝と連敗も極端で、結果的に勢いを作ったチームが優勝したという気もする。

   紹介は、ペナントの総括、投手、野手(打者)の順です。


大阪近鉄バファローズ
MAMEO評
総括  今年の近鉄はとにかく打ちまくった。一度打ち出したら止まらない上に、一発の魅力も大きかった。打率.280、本塁打211本。四死球644、得点770はいずれも12球団の中でトップである。この強力打線が弱体投手陣の取りこぼしをカバーする形で機能したことが優勝の原動力になっている。しかし、ヤクルトとの日本シリーズでは「打線は水もの」という言葉を思い知らされる形で敗れ、日本一は逃してしまった。来年優勝するためにはとにかくあの弱投をどうにかしないと始まらない。明るい材料も多いので、来季もよい戦いを期待したい。
 以前にも書いたことだが、ラソーダ氏の球団アドバイザー就任もチームにとって大きなプラスになっている。バーグマン、パウエルは先発ローテーションに定着したし、ギルバートも故障の武藤に代わってショートの定位置を獲得して、結果的には成功をおさめた。この3人が残留するかはまだ未定だが、やっぱり左の先発をもう1枚欲しい・・・かな?
前川勝彦  前半戦大躍進の原動力になったのは、投手で言えば前川をおいて他にいないだろう。前半だけで10勝。ピッチングは不安定だったが、チームで数少ない完投能力を持つ投手だし、近鉄を上昇気流に乗せたのは大きいと思う。惜しむらくは7月に入ってめっきり勝てなくなったこと。来季はエースとして年間を通じての活躍を期待したい。
 次点は、三澤、岡本、大塚の「勝利の方程式」と、途中入団ながら10勝を挙げたバーグマン。
中村紀洋  ローズと共に今年のリーグの顔になったのがこの中村。チームリーダーとしてプレーでチームを引っ張り、チームの苦しい展開を幾度となく救ったのは中村のバットである。日本シリーズではその豪快なバッティングを見ることは少なかったが、打線の核としてチームのリーグ優勝に大きく貢献した。本当はローズと中村の二人を選ぶ予定だったが、ローズがMVPを獲得したので、こちらでは中村を推すことにする。
 次点は55本塁打で文句なしのローズと、3度のサヨナラ打、しかも3度目のサヨナラ打が代打逆転サヨナラ満塁本塁打(しかも3点差をひっくり返すいわゆる「釣り銭無し」)を打った北川を推したい。もちろん、磯部や吉岡も。

福岡ダイエーホークス
MAMEO評
総括  今年はチーム203本塁打の成績が示すように、打線が随所で昨年以上に大爆発!しかし優勝を逃してしまったのは、結局投手陣が「昨年よりも」不安定だったと言うことに尽きるだろう。今期は中継ぎ陣の防御率が軒並み下がっているのがその証拠(吉田を除く)また、先発投手陣も田之上と星野は勝ち星を稼いでいるが、ラジオは前半戦のみ。後半戦はやりくりが大変だったように思える。
 ただ、勝ち星は昨年を上回っているわけだし、チーム力のバランスは一番取れているチームであることは間違いない。永井や若田部といった、初優勝時の先発投手の復調が待たれるところである。
 残念だったのは、対ローズに関するゴタゴタ。えのきどいちろう氏の言葉をそのまま借りれば「だいたいあんな広い福岡ドームで勝負できないなんてどうかしてるよ」(週刊ベースボール10.22号のコラムのタイトルより)
田之上慶三郎  まあ、何があったとしても(笑)今年のダイエー投手陣で一番の活躍をしたのはこの人でしょう。星野と並んで安定したピッチングでチームを勝利に導いた。星野は近鉄戦にめっぽう強かったが、後半戦の成績が(数字的に)あまり芳しくなかったので、最終的には田之上を選んだ。来年はそれ以上の成績を残してもらいたい。そうしないと、ローズとの勝負を避けてまで勝率1位のタイトルを獲った意味がないと思う。
 次点は、近鉄戦に強かった星野と、左右の名セットアッパー、吉田と岡本。
小久保裕紀  あの成績ならば文句無しでしょう。打率.290、44本塁打、123打点と四番として十分すぎるほどの成績を残した。惜しむらくは、今年はパワーヒッター大豊作の年だったこと。普通だったら二冠王でもおかしくない。来年は王監督越えを狙える位置にいるのは間違いない。怪我にだけ気を付けておけば、小久保くらい高いレベルの打者ならば、来年も好成績が望めるだろう。
 次点は井口。30本塁打、44盗塁という成績で3番に定着。全試合出場も光る。

西武ライオンズ
MAMEO評
総括  カブレラとマクレーンが序盤からその打棒を爆発させたが、投手陣は今一つ踏ん張りきれない、投手陣が踏ん張ると今度はCM砲頼みの打線がなかなか繋がらない。という悪循環に陥った今シーズンだった。チーム防御率は今年もパ・リーグ一なのに、相変わらず打率が低い。マルティネス放出以降の懸案事項であった「攻撃力アップ」が結局(日本人選手で)クリアできなかったのは、東尾監督の責任といわれても仕方のない部分である。優勝よりも、先に繋がる打線改造。これが伊原新監督に課せられる一番の課題ではないだろうか。
松坂大輔  3年連続最多勝に敬意を表して松坂を選出した。最多勝と最多奪三振のタイトルを獲得したのに、最多敗戦、最多与四死球、最多失点、最多自責点(とはいえ、防御率は3.60でリーグ3位)などもやらかしてしまい、今年は好不調の並みが激しかったように思われるが、それでもリーグ最多の完投数12を誇り、西武投手陣の大黒柱となっていたのは間違いない。それだけに、松坂で貯金ゼロは本当に惜しまれる。今年は昨年以上に色々な経験をしたはずだし、スケールの大きさは折り紙付き。さらなる飛躍を期待したい。
 次点は、あと一歩のところで防御率と勝率のタイトルを逃してしまった許銘傑と、抑えに転向してチームを支えた豊田。
カブレラ  通称「ツイン・バズーカ砲」の片方として、前半戦から大爆発。驚異の長打力と、驚くほどの柔軟なバッティングを見せてくれた。すでに「生きた伝説」と化しつつあるが(笑)後半戦はその勢いに翳りが見えてしまったのが残念。しかしそれでも、打率は2割8分を越え、さらに49本塁打を打っているのだから恐れ入る。来季も日本にいるということで、期待しています。
 次点はやっぱり松井とマクレーン。あとは期待料込みで若手の高山と佐藤友。

オリックスブルーウェーブ
MAMEO評
総括  今年はAクラスこそ逃したが、勝ち越しを決めたオリックス。地味ながらも着実な戦いぶりで首位戦線に踏みとどまっていたが、後半戦に入って失速してしまった。打線のインパクトが低かったのが一番の原因ではないかと思われるが、イチローが抜けたチームの状況で、打線に関してはとりあえず先々の目処がついたことは収穫だったのではないかと思う。投手陣は、具臺晟がもう少し踏ん張ってくれれば・・・という感じである。来季指揮をとる石毛監督の手腕や、いかに?
加藤伸一  正直言って小倉や大久保と言う選択肢もあってかなり迷ったのだが、加藤の方が成績も良かったし、3年間(途中離脱はあったと思うが)先発ローテーションにいた大ベテランの加藤を推したいと思う。年齢を感じさせない気迫のこもった投球と完投能力は、不安定な先発陣の中で柱となるだけの活躍をしたと思う。というわけで次点は先発で9勝の小倉と、後半守護神役を務めた大久保。
谷佳知  シーズン最多二塁打の記録更新は、正直言って驚いてしまった。クラーク(元近鉄)が記録を樹立した際には、しばらく破られないかも知れない記録と言われていた(クラークの記録も、かなり久々の更新だった)だけに、135試合を迎える前の新記録樹立には頭が下がる。それに、イチローが抜けたあとのチームを1年間引っ張ってきたのは、田口とこの人なわけだし。ということで、谷を選出。
 次点は、アリアスとビティエロ、そして成長著しい葛城、あとは「満塁男」の藤井かな。

千葉ロッテマリーンズ
MAMEO評
総括  黒木の頑張りで序盤戦から好勝負を繰り広げていたわけだが、その黒木が戦線離脱すると、勢いが次第に失速していった。投手陣がチームを支えてきただけに、打線のつながりを欠いたのが一番の敗因。今年も打高投低だったパ・リーグの中で、防御率3.93(リーグ2位)は立派の一言に尽きるのだが、打線の爆発力が乏しく、持ち味である機動力をなかなか使えなかったことが得点力の低さを物語っている(得点は日本ハムと並んでリーグ最低。打点はリーグ単独最下位)
ミンチー  負け越してるのに最優秀防御率のタイトルを獲得してしまったというのがある意味スゴイ。それは、ミンチーの、悪くても4点までに抑えられる安定した投球術と、シーズン通して中4日で登板できるタフさにあるわけだが、いかんせん打線が繋がってくれなかったのが、ミンチーの借金を増やしたと言っても過言ではないだろう。しかし、やっぱり実力のある投手だと再認識した。
 次点は、前半戦の見事な投球を評価して黒木。そして押しも押されもせぬ守護神役に成長した小林雅英。新人の加藤も見逃せない。
福浦和也  昨年の急成長ぶりを今季も維持し、首位打者の座を獲得した福浦を推す。今季は前半戦こそ目立たなかったが、打率上位をキープ。徐々に打率を上げトップに立った。レギュラーにも定着したし、来季は全試合に出場して、打線を牽引してもらいたいところである。
 次点はメイとボーリックの外国人コンビ。両者とも勝負強い打撃が光ったし、二人とも31本塁打をマーク。福浦と共に打線を引っ張った。

日本ハムファイターズ
MAMEO評
総括  片岡・オバンドーの初っ端の長期離脱に、さらにウィルソンの長期離脱が追い打ちをかけた格好になった。これで得点力はガタ落ち。おまけにリーグで唯一10勝投手がいなく、さらに10敗投手が2人もいる投手陣では、この成績も納得が出来るというものである。ただ、打線は言い訳が出来るけど、投手陣の言い訳は出来る限りして欲しくない気がするのだが・・・まあ、関根がいなかったり、下柳がいなかったり、というのはわかるけれども。
 まあ、これだけ負ければもう怖いもの無し。開き直って来シーズンに向けたチーム作りをして欲しい。
中村隼人  この状況で誰を推したものかと思案した結果、ルーキーながら初登板で初完封、3完封を含む6勝を挙げた中村隼を推すことにする。投球内容は不安定なときもあったが、防御率3.94という成績も立派である。来季は先発ローテーションで投げられると面白い存在である。
 次点は、前半戦の投手陣を支えた下柳。そしてセットアッパーとして復活した芝草。
小笠原道大  今年もこの人です。全試合出場、打率.339、32本塁打、86打点はチーム内三冠王である。今季は盗塁が少なかったことだけが悔やまれるが、今季は3番を打っていたこともあったし、昨年以上にマークがきつくなっているはずである。しかし、盗塁の少なさを差し引いても、この成績なら文句無しである。
 次点は、敢えて挙げるならば全試合出場の金子。


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